愛犬の犬生をより良く変える方法を伝えるトリマーのUNです。
今回は、愛犬達の多くが経験する”胃液を吐く”についてお話ししていきます。
胃液について、吐く理由や対策もお伝えしていくのでご参考にして下さい。
黄色い液体は胃液!?
犬がお腹が空いて胃液を吐くとよく言われますが、胃液とは無色透明な粘り気の強い酸性の液体です。
無色透明な胃液が出る理由は、ストレスや食べ過ぎ、消化の悪いものを摂取した時などに胃酸過多になることが原因とされています。
上手く消化ができなかったフードと一緒にモコモコっとした泡がでてきたらそれは胃液でしょう。
ですが、食べムラがある子がよく吐くのは黄色い液体ではありませんか?
黄色い液体は胃液ではなく、胆汁と言われるものです。
胆汁とは、肝臓で生成されるアルカリ性の液体で、十二指腸で胃酸を中和する作用も持ちます。
胆汁が吐かれるときも胃液と混ざり中和されて排出されるそうですが、
吐くと言う事自体が好ましくはありませんので次の胆汁を吐く原因等をみて
1度愛犬の吐くと言う事を考え直してみてください。
胆汁を吐く原因
犬によく見られる黄色い液体胆汁を吐く原因についてですが、
そもそも胆汁の役割は主に、胃から十二指腸に流れる消化物の脂肪やタンパク質の分解になります。
その胆汁の分泌量が増え胃腸を刺激する事が吐く原因であると言われています。
なぜ分泌量が増えるのか
1.脂質の摂りすぎ
一般的によく利用されているドライフード、脂質は12%以下が好ましいなど言われていますが
脂質の量も原因ですが、脂質の質も原因であると思います。
好ましい量などは全てのわんこに当てはまるものではなく、ただの平均です。
それよりも、質を気にするべきです。
酸化した脂質を多く摂る事が消化管に負担をかけ、過剰な胆汁を分泌させる事に繋がります。
2.肝臓の機能が活発になりすぎている
東洋医学では、春になると肝や胆のうの活動が活発になると言われています。
解毒のスイッチが入り作用がスムーズに行われれば問題ないですが、
脂質の摂りすぎなどによりさらに過剰分泌になってしまう可能性もあります。
3.食べ過ぎ
食べ過ぎで消化機能が休まらず、異常を起こしていることもあります。
胆汁を吐く事は異常ですが、見方を変えれば
身体の治す作用が働いている。とも解釈できるでしょう。
例えば、ウイルスが体内に入れば熱を出し。皮膚にバイ菌が入れば膿を出す。
のように、身体が何かを修復しようとする時に出して治すという事をします。
ですので、食べ過ぎなどで肝臓が疲れてしまい修復しようと胆汁を吐く。
空腹時に吐く事が多いのは、消化機能が休んでいる時。まさしく治せるときに出して修復しているという見方ができます。
逆に胆汁の分泌量が減ると
栄養素の吸収が低下し、老廃物の排泄が正常に行われなくなります。
白目が黄色くなったり、便の色が白くなったり、尿が茶色になったり
食欲不振や痒みなどの症状も出てくる事があります。
胆汁を吐く事の対策
1.ドライフードを見直そう
ドライフードの質を見直す。ドライフードを半分にする。手作りフードに挑戦してみる。
飼い主様やわんこにどの形が合うのかは、まず試してみる事。
余分な脂質の摂取で中性脂肪が肝臓に溜まると脂肪肝にもなってしまうので注意が必要です。
2.肝臓の機能が正常に作用できるようにストレスや薬剤の服用は避け、運動を行う。
身体中のバランスが取れていない犬は、些細なことでも敏感に反応しストレスになります。
まずは、ストレスになる根源をできるだけ減らす事。
薬剤の使用は肝臓に負担をかけ、薬は一時的な対処にしか過ぎない事を覚えていてください。
そしてストレスや解毒の対策に1番効果があるのは、運動をすること。
代謝や巡りを良くすることで、免疫も上がりストレスも発散、身体の各機能もUPできるでしょう。
3.食べ過ぎない事が重要。
消化器系を休ませ、消化のしやすいものをあげてみる。
1日数回に分けてご飯を与えているご家庭は、1日1回に変えてみるのもオススメです。
食べていない時間は消化以外でエネルギーを使う事ができるので、たくさん運動させてあげて下さいね!
まとめ
胆汁を吐く事は、異常だという事は覚えていてください。
胆汁を吐く原因は必ずあります。
病院で検査や薬に頼るだけではなく、愛犬の症状をみて何が原因なのか試行錯誤してみるということも大切です。
愛犬の身体をより良くできるのは、飼い主様だけです。
飼い主様が変われば、愛犬も変わる。
悩みや病気、どんなことも改善できます。
いつも吐くから…と放置せず、どんな症状も向き合ってあげてください。